こんばんは しおたん(@gin7000)です
人件費を抑制するために
リストラを断行して
経費を削減する
会社にとっては良い事のようですが
本当でしょうか?今日はリストラが及ぼす影響について
一緒に考えてみましょう
企業はなぜリストラするのか
企業の業績が悪化すると存続をさせるために
リストラクチャリング(再構築)を進めます
業務の効率化を計ったり赤字部門を清算したり
なんとか利益が出るように経営者は必死になります
そんな時に外部から経営状態を立て直そうとする
悪徳経営コンサルタントが社内に侵入したりすると組織はグチャグチャになります
会社幹部からしたら経営を立て直す名軍師でも雇ったと思っていますが
その手口は単純明快です経営コンサルタントは
経営に関して大まかなアドバイスを行い
会社の経営を立て直すのを生業にしていますが
その会社の実務に精通していない彼らは
コスト削減と精神論を永遠と繰り返し
実現不可能な絵空事を唱えるだけです
会社の実務がわからない外部の人間であるために
経営コンサルができることは経費の削減を声高らかに叫ぶだけです
経費の中でも固定費である人件費に目が向くのも当然の結果でしょう
仕事量と人件費の統計をとり高コストの人材をリストラする
方向性で物事を進めます
同じ業務をしているのなら人件費の安い若手か派遣社員でいいだろ
そう判断することでしょう
しかし、その仕事を若手や派遣社員に指導・教育したのは誰でしょうか?
単純作業やマニュアル化されている仕事であれば
マニュアルに沿って仕事を進めればいいのですが
まだまだ世の中にはマニュアル化されていない仕事や
その会社内のローカルルールが適用されている仕事もあります
そんな事は会社の上層部は理解しておらず
現場の仕事は大まかに理解しているだけで
細部の問題点や勘所は気がつきもしません
結果、実働に支障がでるくらいに誰構わず
リストラしてしまい技術の継承が立ち行かず
仕事に支障がでることも度々あります
会社幹部になる人材は若手の時代に
出世街道にのるエリート社員が研修と称して
工場などの現場で作業することはありますが
「現場の仕事は、こんな塩梅だろう・・・」
そんな認識で彼らの意識は停止してしまい
結果、現場と経営陣との意識の乖離が開くことになります
現場の実情はどうなっているのか把握している会社幹部は少なく
多くは現場に丸投げで実働させているのが実情です
リストラしやすい順番
では人件費を抑えるにためにどのような人材をリストラに加えるのでしょうか?
法規制など雇用を整理するのに手続き簡単な人材から切られます
アルバイト、パート、派遣社員などでしょうか
非正規労働者がリストラされやすいのは現実です
現場では高評価だった彼も会社の上層部からすれば
いらない駒に見えたのでしょうか
つぎにリストラされるのは高齢従業員です
定年退職後に嘱託などにより雇用を延長された彼らは
リストラ予備軍ともいえます
現役でバリバリだった頃、後輩社員をイジメ抜いた人などは
その後輩が管理職になると目の上のタンコブにしか映りません
定年というハードルを越えてしまい
会社の主力メンバーから外れた今が復讐の時なのかもしれませんね
管理者から一か月前に相談もなく宣言され
職場を離れる高齢者を何人も見てきました
次に給料が高い中高年社員が標的になります
非正規雇用や嘱託などリストラしやすい人材を切り終えると
社内に残る人間がターゲットになります
むしろこちらの方が本丸でしょうか
給料が高い人材をリストラすることにより
人件費を浮かせて、その代用に若手や派遣に置き換えたい
そう経営陣は考えています
パソナルームに代表される追い出し部屋を作っても
なんとか社外に放り出したいと画策します
次に親元から通勤、独身従業員、女性社員でしょうか
親元というセーフティーネットに守られている人や
自分が扶養しなくてはならない者がいない身軽な人や
結婚に逃げる女性社員などもリストラの対象者になりやすいです
彼らに落ち度があるわけではなく
たんにリストラする側が何かしらに理由をつけやすいという点だけです
リストラをする側のメンタルが傷つかないために
大義名分が必要だったのでしょうか
結局最後まで社内に残りやすいのは
低賃金で働く者か経営者と強力なコネクションがある者だけになります
このように会社が傾くと誰でもリストラの対象になることがわかります
リストラ職場の人間関係の崩壊
リストラを行うと職場はどうなるのか?
経営のスリム化を行うために不必要な人材をリストラして
少ない人員で仕事を回せば経営者は利益がでると考えます
そう会社の幹部は叱咤激励はしますが
職場の雰囲気は白けたムードが漂います
今までの仕事量をリストラした人員の分まで
仕事をしなければならなくなり
5人分の仕事量を3人でこなす、しかし給料は同じ
これでは単に実質給料が下がったのと同じことです
会社の幹部の仕事が増える訳でもないので
そのことについては意に介しませんが
現場にばかり過重の苦しみが続きます
リストラを行うとクビにされた人以上に
職場に残る人にも精神的ダメージが大きくなります
クビになったら次の就職先を探すなど行動に移し
気分を変えることが可能ですが
リストラされず在籍する人間は次は自分の番かもという
不安に押しつぶされてしまいます
鬱になる過程の一つに将来に対する漠然とした不安感
というものがあります
クビになるかもしれないという不安感がいつまでも心に残り
それが自分の心を侵食していくのです
リストラを断行することにより職場の人間の多くが
このような心理状態になってしまうのです
もはや従業員の士気は低下し
リストラしたら業績は上がるだろうという
会社幹部との思惑と反対に従業員との信頼関係は悪化します
私の場合、取引があったH社という企業は仕事に厳しく
すこしでも不備があると徹底的に指摘してきました
まあそれだけキッチリ仕事をしていたんでしょうね
担当者に電話すると
少しでも工事が遅れると30分単位で電話してきたり
工期に間に合うか頻繁に電話してくるメンドクサイ会社だったんです
しかしある時期、業績不振からその会社でリストラが断行され
担当者に電話すると
当時TVCMも流していた会社なんですよ
後日倒産して新聞も賑わせていましたが
あれが同じ人間なのかと、今でも記憶に残っています
会社の経営が思わしくないなら
まず役員報酬を下げるとか
新人の採用を見送るなどの配慮がないと
確実に職場の人間関係が崩壊します
気が付けば会社幹部と新人くらいしか
会社に残っておらず
みな次の再就職先を探す活動に精をだすことになります
誰も沈みゆく泥船にいつまでも残りたくはありませんから
まとめ
リストラを行うときに現場の実情を把握せず
誰構わずリストラすることにより
仕事に支障がです事があります
高コストの人材を若手、派遣に置き換える
のは容易いですが、ではその若手に仕事を教えるのは誰でしょうか?
誰もクビになる未来が見えているのに仕事は教えませんよ
またリストラをすることにより職場では次にクビになるのは
誰なのかと疑心暗鬼になります
中高年がリストラされたのを目撃して
自分はまだ若いから大丈夫だと思っていても
では自分が中高年になったらリストラされるの?
そう勘ぐってしまいます
しょせん会社は従業員がビジネスモデルに従って
付加価値として企業に利益をもたらしているにすぎません
その従業員がやる気をなくし
適当な仕事を進めたらいったいどうなるのでしょうか?